調律師が感じるピアノ探しをする際の最初の一歩にオススメな「とりあえず新品を見に行く事」

こんにちは!としさん@津久井俊彦です!
横浜を拠点にピアノ調律師やってます♪YouTubeもがんばってます!

ピアノに関するお悩みなどありましたらDM、または公式LINEからお気軽にご質問ください♪

友だち追加

YouTubeやブログなどの影響からか、ありがたい事に”ピアノ探し”についてのご相談を頂くことが日常的にあります。

これからピアノを習い始める方、既に習っている方、ブランクから再開される方、またピアノをお仕事にされている方など、それぞれピアノの探し方は若干異なってきたりもするわけですが、こういった方々に共通している点もあります。

それはピアノを探す上で、「何がわからないかわからない」というところからスタートする事です。

ピアノを購入する、あるいは買い替える事って一生の内にほとんどないイベントなので、最初の一歩目で悩まれる方がとても多い印象があります。

本記事ではピアノの探し始めで悩んだ時のアプローチの1つを紹介していきます。

【結論】とりあえず新しいピアノを見に行ってみる

ピアノを探すとなると、今の時代まずはネットで情報を集めるという方が多いと思います。実はこれが問題で、ピアノに関してはネットの口コミなどがほとんどあてにならないというか、気を付けて調べないと、ネットの評判を信じて購入された方が後からとても後悔するという話は調律師の間でとても多く出る話題です。

実際には下調べをしてある程度の候補を挙げて、あとは実際にピアノ屋さんへ足を運んで弾いたり聴いて決めるわけなのですが、色々調べる前にまず一度最初に足を運んでしまおうという話です。

新しいピアノは金額はどうしても高くなるので候補に入っていないという方もいらっしゃるのですが、それでも新品を最初に見に行くことによって得られるものがあります。

それはピアノ探しの基準になるという事です。

最初に新品ピアノを見に行くとわかる事

最初に新品ピアノを見に行くと、まずなんとなくの雰囲気がつかめるようになります。

これは個人的にはとても大切だと考えていて、ピアノ探しにおいてネットで得られる情報と実際にピアノ屋さんで得られる情報は大きく差があります。この雰囲気というのは、価格感はもちろん、見た目から音の感じ、またどんな種類のピアノがあってそれぞれ何が違うのかを”感じられる”という点です。

これによって、この後中古ピアノを見に行った時に感覚的にでも新品と比べる事が出来るわけです。

そうするとネットでまた情報を調べようと思った時にも、ピアノ屋さんで聞いた話などを基により具体的に検索することも出来たりします。

ここでもう1つ、最初に新品ピアノを見に行くことを勧める理由があります。それは判断力が鈍りにくいという事です。

中古ピアノは1点物という落とし穴

中古ピアノは1点物という現実、これがピアノを探している方にどう影響するかというと、よくわからず最初に行ったピアノ屋さんで、「こういう中古は滅多に出ませんよ」、「次にこのピアノを見たいという方が既にいます」という王道の営業トーク。僕の経験上確かに本当の時もあるんです。あるんですが、やはりそうでないパターンもあって、でもこれを言われてしまうとやっぱり判断力って鈍りますよね。

これが新品ピアノの場合、個性はあれど例えば中古ピアノのように値段が上下することはないですし、中身の状態は全て新しい事もあって、そもそもこういった営業を受けることがありません。なのである意味落ち着いてピアノを見る事が出来るというメリットがあります。

「ピアノ屋さんって買わなくて見るだけでも行っていいんですか?」ってよく聞かれるんですが、これは中古も含めて基本どのお店もウェルカムです。より落ち着いてピアノを見たいという事であれば、「これからピアノを探し始めるところで今すぐ買うわけではないのですが一度弾いてみたい」と事前に伝えておくと当日もよりスムーズに対応してくれますし、また自分達だけで行くのはちょっとという方は時間がちょうど合えば僕も一緒に見に行ったりもしていますし、あるいは僕からそのお店の知り合いに話を通しておく事で、約束の時間に行ったら全部大丈夫という環境を整えたりもしています。

新品と中古どっちが良いの?

これも本当によく聞かれる質問です。

僕は中古のピアノも大好きで、結論としてはどっちも良いポイントがあります。そのどちらが自分にとって合うのかを判断するために色んなピアノ屋さんに行ってみるのをいつもオススメしています。

これは過去にYouTubeで動画にもしているので参考にしてみてください。

さいごに

ここまでピアノ探しのはじめの一歩として新品ピアノをとりあえず見に行くというアプローチについて書いてきました。

最後にもう1つ、これは調律師だからこそ感じる事で、ある意味エゴでもあるかもしれないのですが、調律師とピアノを一緒に探すと何が良いかというと、「失敗を避けられる事」かなと個人的には思っています。

この仕事をしていると、買ったばかりのピアノに不満がある方からの調律依頼、あるいはセカンドオピニオンのような依頼もあったりして、その多くは勢いで購入された方だったり、ピアノが上手な方と一緒に行ってその時は良い音がしていた、みたいな話がほとんどなんですね。

基本的には金額は普通以上に掛かるにしても調律調整で済むのですが、中には高級ピアノであっても根本的な問題がある楽器もあったりして、でもよくよく話を伺うとそのピアノ屋さんはちゃんとそれも伝えて金額にも反映させた上で販売していて、なので誰も悪くないけどモヤモヤが残る、こういうパターン結構あるんです。

そうならないためにも、例えば習っている先生の調律師さんなどの信頼できる方と一緒にピアノを探すのも1つの方法としてオススメです。

読んで頂きましてありがとうございました。
としさん@津久井俊彦