こんにちは!としさん@津久井俊彦です!
日本では横浜を拠点にピアノ調律師やってます♪
ピアノの調律・調整はたくさんの工程がありまして、そのどれもがそのピアノ本来の良さを引き出すためには大切です。
調律に伺った際には与えられた時間で「調律」という音程合わせ以外にそのピアノが今必要としていること、またはお客様が快適にピアノを弾けるためには何が必要なのかを見極めてたくさんある工程の中から選んで仕事をします。
ちなみにこの「快適」というのはその方のレベルによってかなり変わります。それを毎年繰り返していくことで少しずつ楽器が良くなっていくというのが理想です。
そのたくさんある工程の中で個人的に結構大切だなと感じていることがありまして、それは鍵盤がまっすぐ自然に動くように調整することです。
イメージしづらいと思うのですが、ピアノの鍵盤というのは実は弾いていると徐々に傾いてきたりします。これは木材やフェルト類の変化によって起こるものなのですが、いわゆる鍵盤が自然に下りない状態になると力が上手く伝わらなかったりするので色々な部分で弾きづらいタッチになります。
これを鍵盤の高さと共に一度しっかり調整してあげると、弾きやすくなるのはもちろんピアノのメカニックの安定もよくなるので調律も狂いにくくなります。
家を建てるとなった時の土台にあたるような作業です。さらに手前の地盤にあたる作業もあるのですが、こういった部分をやると根本的に弾きやすくなると共に何よりも音が変わって皆さん驚かれます。
この鍵盤がまっすぐ自然に下りる状態になっているピアノ。ご家庭に置いてある楽器全体のおそらく3%くらいではないかなと思います。
これは誰が悪いという話ではなくピアノという楽器の特性上、木とフェルトが多く使われていたり、また新品のピアノは変化が多いというのもあります。
また何よりも鍵盤の調整というのは時間の掛かる作業で、通常の調律の中でやるには難しいという現実があります。
こういった理由で仕方ないと言えば簡単ですが、お持ちのピアノを根本から良くしたいという方には土台の作業をしっかりやることでその後に積みあがっていくもの、伸びしろのようなものは大幅に増えるので相談があった際にはこういった事も提案していこうと思います。
フリーランスの強みを生かしてフレキシブルに。
読んで頂きましてありがとうございました。
としさん@津久井俊彦