良い演奏ってどんな演奏ですか？
この質問に自信を持って答えられる日が来るのかはわかりませんが、今日までの経験の中で自分が思う良い演奏は、”余白のある音楽”。
例えばコンサートであれば、会場に来ている人全員が同じ気持ちではないですよね。当日良い事があった人もいれば、良くない事が続いている人もいるはず。
開場時間よりはるかに前に着いてしまう人もいれば、本当に忙しい中でなんとかその時間を確保して走って会場に来る人もいる。
もちろんその人の演奏を聴きたいという共通の気持ちはあるけれど、どんな思いでその時間を過ごすのか、その音楽から何を感じるかは人それぞれのはず。
そんな時に、一人一人に寄り添ってくれるような、受け止め方を聴き手に委ねてくれるような、そんな”余白”のある演奏が自分にとっての良い音楽です。
（完全に好みの問題です。。）
クラシック音楽って、ネットもない時代からずっと演奏されてきて今日まで至っているわけですが、これって天才たちの残した曲が、それを聴いた人々にとって時には癒しになったり、また励まされたり、元気が出たり、あるいは一緒に悲しんでくれたりと、演奏家だけではなく、聴衆も一緒に2022年まで残ってきてると思うんですよね。
これは演奏家本人は決して見る事が出来ない景色ですが、今日会場を後にする人々の表情がこのツアーの成功を何よりも表していたように思います。
今日はそんな音楽の持つ力を改めて感じた、そんな夜になりました。
良い音楽は良い。
としさん@津久井俊彦